シャトー・マルゴーの詳細情報

シャトー・マルゴー
最も高貴でエレガントと称される
メドックの女王
文豪ヘミングウェイも愛し、その名前を愛娘に送った
とも言われるボルドーの宝石シャトー・マルゴー
シャトー・マルゴーのワインボトル
Ch.Margaux シャトー・マルゴー
生産者
CH.MARGAUX シャトー・マルゴー
生産地
フランス ボルドー メドック地区マルゴー
原産地呼称
AOC. マルゴー
格付け
メドック第1級グラン・クリュ
総責任者
Corinne Mentzelopoulos
タイプ
赤/フルボディ/気品溢れる優雅な味わい
セカンドワイン
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー

シャトー・マルゴーの紹介

シャトー・マルゴーの建物
5大シャトーの中で唯一メドックのマルゴー地区マルゴー村から選ばれたシャトー。1885年のパリ万博で行われたテイスティング格付けにおいて20点満点を叩き出した唯一の格付けシャトーであり、ボルドーの中で最も高貴でエレガントな女性的なワインと言われました。

メドック地区において最も南側に位置するマルゴー地区は5つの村にまたがります。点在する79の生産者のうち、実に4分の1にあたる21シャトーが格付けシャトーという、ボルドーの中でももっとも高い割合をもつのがこのマルゴーアペラアシオンです。そのことから最も高級ワインのイメージが強いのもポイヤックとならぶこのマルゴー地区と言われます。

マルゴー地区は比較的ぶどう畑の割合が低く全体の2割ほどが畑となっています。シャトー・マルゴーはそのなかでも年間の生産量は35万本で、これは5大シャトーの中でも少ないことから希少性の高い高級メドックワインのひとつと言われています。イメージ、実力をともにして、そのトップの地位を確固たるものにしてきたシャトー・マルゴーは今もなお世界中から愛される至宝のボルドーワインの代表格です。

シャトー・マルゴーの歴史

シャトー・マルゴーの歴史
1500年代後半に、レストナック家の所有になった後、ワイン生産にシフトして今のマルゴーにつながっています。土地の改良や農機具、醸造設備などを刷新し、1800年代半ばのルイ15世の治世に、ポンパドール婦人が宮廷に持ち込んだワインのひとつがこのシャトー・マルゴーであり、後の愛妻デュ・バリー婦人が愛飲したことにより瞬く間にその認知が向上したと言われています。その後も幾度となく所有者が変わる中、1801年に所有したコロニラ伯爵の下で、今もエチケットとして描かれている真っ白な宮殿を建てました。

後に有名になる作家ヘミングウェイもマルゴーを好んで飲んだと言われ、『マルゴーのように女性らしく魅力的に育つように』との願いを込めて愛娘の名前に『マーゴ(マルゴーの英語読み)』と名付けたと言います。2015年には1815年に竣工したシャトーの生誕200年記念として2015年に竣工された新たなセラーを描いたラベルを、大きいサイズのボトルのみに限定にリリースしています。

シャトー・マルゴーの特徴

シャトー・マルゴーの特徴
シャトー・マルゴーはカベルネ・ソーヴィニヨンを75%、メルロー20%、プティ・ヴェルドとカベルネ・フランを少量ずつの独自の比率を長い間守ってきました。しかし2000年代後半からはややその傾向を変え、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率を86%まで伸ばしています。それによりマルゴー独自のエレガンスさを最大限に引き出すことにつながっています。

シャトー・マルゴーは広大な敷地を所有しその全部は267ヘクタールにのぼると言われています。その敷地に余裕をもって植樹を施し、テロワールの恩恵をしっかりと受けた果実味の凝縮されたぶどうを栽培しています。

栽培されたぶどうのうち、ファースト・ラベルに使われるのはわずか35%前後と言われ、非常に厳しい選果をクリアしたぶどうだけがグランヴァンとなり世に送り出されます。エレガンスと表現されるシャトー・マルゴーですが、その味わいは数十年を経て引き出されていると言われ、リリース直後の数年間は、固くタンニンで覆われたその味わいは長期熟成を経てようやく飲み頃を迎えるのです。

特に評価の高い当たり年

シャトー・マルゴー2019
ワイン・アドヴォケイト : 100点
ジェームス・サックリング : 100点
2019年のシャトー・マルゴーはまるでヴィンテージワインと錯覚するかのような強烈な印象を受けます。その香りから強力な主張がなされ、まるで長期熟成されたワインのようにすら感じます。グラスからはブラックベリー、ラズベリー、バラの花びら、スミレ、鉛筆の削りくず、ブドウの煙の香りが立ち上り、フルボディで重層的且つ官能的で、熟したパウダリーなタンニンと鮮やかな酸に囲まれた驚くほど活気に満ちた果実の核があり、結論としては浸透し、食欲をそそる塩味の余韻がほぼ無限に続きます。複雑でエレガント、そしてこの上なく魅力的なこのワインは、資金が許すならば誰もが所有したいと思うであろう程、素晴らしいボルドーです。
シャトー・マルゴー2018
ワイン・アドヴォケイト : 100点
ジェームス・サックリング: 100点
ジェブ・ダナック : 100点
2018年のシャトー・マルゴーは、カベルネ・ソーヴィニヨン90%、メルロー4%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%で構成されており、今年の収穫量の36%をファーストラベルに使用しています。ワインのpHは3.8、アルコール度は14%です。深い紫がかった黒色で、ゆっくりと広がり、クレーム・ド・カシス、野生のブルーベリー、黒い森のケーキの魅惑的な香りが現れ、スグリのゼリー、ローズオイル、ダークチョコレート、シダーチェストの香りに加え、スターアニスのタッチが加わります。ミディアムからフルボディの味わいは、贅沢な黒系果実、香り豊かな土と花の層で弾け、絶妙に熟したきめの細かいタンニンと継ぎ目のない新鮮な骨格の岩のように堅固な構造に支えられ、素晴らしい余韻でフィニッシュします。これは最も魅惑的且つ古典的なマルゴーですが、驚くべきことに、今は親しみやすく、すでに本当に美味しいです。しかし、その魅力を最大限に楽しむには、少なくともあと6~8年は地下室に保管し、その後40年以上にわたって変化する様子を観察するポテンシャルを秘めています。
シャトー・マルゴー2016
ワイン・アドヴォケイト : 99点
ジェームス・サックリング : 99点
2016年シャトー・マルゴーは、カベルネ・ソーヴィニヨン94%、カベルネ・フラン3%、メルロー2%、プテ・ヴェルド1%のブレンドです。深いガーネット紫色で、グラスから華やかなレッドカラント、砂糖漬けのスミレ、キルシュ、砕いたブラックカラントの香りを漂わせます。耕された黒土、林床、鋳鉄製の鍋、シガーボックスの概念が続き、ラベンダーとウーロン茶のほのかな香りが漂います。ミディアムボディのミネラルが絡み合ったアクセントが、まるで無重力のような感覚で口中に漂いますが、赤と黒のフレーバーの層が非常に強烈で、シルトのような細かいタンニンのしっかりしたテクスチャーに支えられ、フィニッシュは素晴らしく香り高く、信じられないほど長く続きます。

直近3年分 ワイン評論家からの評価

シャトー・マルゴー2022
ヴィノス : 100点
ジェームス・サックリング : 99点
ワイン・アドヴォケイト : 97+点
【特徴・評価】
樽熟成段階の2022年シャトー・マルゴーは、数えきれないほどの最高級の賛辞を集めました。瓶詰めされた今、それは1959年や1983年と並んで暖炉棚に飾るべき、息をのむほど完璧な第一級格付けワインであります。とはいえ、最初は香りが控えめなのですが、すぐに驚くべきほど開花し、天にも昇るような純粋な黒系果実の香りに牡丹やアイリスの花のニュアンスが絡み、ミネラル感(この季節を考えれば驚異的な達成だ)を放ちます。
口当たりは驚くべき鮮明さを帯びていて、記憶よりもやや骨格がしっかりしており、―魅惑的な構造感とスリリングな緊張感が感じられ、pH約3.65が酸味の背骨を形作っています。醸造責任者フィリップ・バスコーは「2022年を他のヴィンテージと比較することはできない」と述べます。これは現代の基準を打ち立てる、深遠なシャトー・マルゴーなのです。
シャトー・マルゴー2021
ワイン・アドヴォケイト : 95+点
ジェームス・サックリング : 97+点
【特徴・評価】
2021年のマルゴーは、明らかにこのミレジメのベストワインの1つです。
ラズベリー、ワイルドブルーベリー、プラムの深いブーケに、甘いスパイス、スミレ、リコリス、シガーボックスの香りが混じり、フルボディで層が厚く、多次元的で、 芯にとてつもない深みがあり、美しいタンニンがあります。フルボディで重層的で、とてつもない深みがあり、永遠に続くようなフィニッシュで締めくくられます。
前世紀のヴィンテージの生き生きとしたフレーバーと適度なアルコール、現在の抽出とエレベージの正確さを兼ね備えたこのワインは、クラシックなワインと言えるでしょう。
このワインが凝縮感に欠けると誤解されないように、このワインは分析上、輝かしい2019年と同じくらいポリフェノールが高いことを付け加えておきます。
総生産量の36%という厳しい選定を行い、2021年のグラン・ヴァンは誕生しました。
シャトー・マルゴー2020
ワイン・アドヴォケイト : 97+点
ジェームス・サックリング : 99-100点
ヴィノス : 98点
【特徴・評価】
ダークベリーとチェリーのアロマに、バラの花びら、アイリス、燃えさし、鉛筆の芯のニュアンスが混じり合っています。
ミディアムからフルボディで、深みがあり、凝縮感があり、素晴らしい緊張感、美しく洗練されたタンニン、長く突き抜けたフィニッシュ。
2018年、2019年、2020年のトリオの中で最もクラシックなプロポーションのワインとして際立つ、活気に満ちたダイナミックなマルゴーです。

シャトー・マルゴーデータ

畑について
畑面積
94ha(赤用82ha , 白用12ha)
年間平均生産量
約15万本(Ch Margaux),約20万本(Pavillon Rouge), 約3万本(Pavillon Blanc)
栽培品種
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン
平均樹齢
約35年
醸造について
タンクの種類
木製タンク
樽熟成の期間
18~24ヵ月
新樽比率
100%の新樽

シャトー・マルゴーの手掛ける銘柄

シャトー・マルゴー
シャトー・マルゴー生み出すファースト・ラベルで、メドック格付け第1級ワイン。1級ワインの中でも特にエレガントで女性的と言われマルゴー地区を代表する優美で著名なワインとして知られています。2012年以降は有機栽培を開始しファーストラベルの全てのぶどうに採用されています。
パヴィヨン・ルージュ
シャトー・マルゴーの手掛けるセカンド・ラベル。ファーストラベルよりもメルローの比率が高く、ふくよかで果実味豊かな味わいに仕上げられています。ロバート・パーカー氏からの評価が軒並み高いセカンド・ワインとしても一目置かれる存在となっています。
パヴィヨン・ブラン
シャトー・マルゴーの手掛ける白ワイン。ソーヴィニヨン・ブラン100%で造られ、生産量は赤ワインの1/5以下という希少な逸品です。ボルドーで生産される高級白ワインの中でも30年の熟成に耐えると言われるポテンシャルの高い白ワインです。
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