シャトー・マルゴー について
シャトー・マルゴーは、初めてボルドーで格付けが行われた1855年に、最高ランクにあたる第1級を獲得したシャトーのひとつです。そして第1級の中でもただ1つだけ、ジロンド県のテイスティングで最高得点にあたる20点満点を付与されたのも、このシャトー・マルゴーでした。シャトー・マルゴーは歴史上に多くその名を刻んでいます。18世紀にはルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだことで瞬く間にその魅力を知れ渡したと言われ、その後の19世紀には文豪のヘミングウェイはマルゴーを愛して幾度となくシャトーに滞在、愛娘にその名を贈ったこともあまりに有名な歴史上の出来事として語られています。5大シャトーの中でも最も高貴でエレガントな女性的な味わいと言われるシャトー・マルゴーは、『ボルドーの女王』『ボルドーの宝石』などと称される程、世界中の人々に崇め愛されているのです。
シャトー・マルゴー2016 の特徴・評価
2016年シャトー・マルゴーは、カベルネ・ソーヴィニヨン94%、カベルネ・フラン3%、メルロー2%、プテ・ヴェルド1% のブレンドです。深いガーネット紫色で、グラスから華やかなレッドカラント、砂糖漬けのスミレ、キルシュ、砕いたブラックカラントの香りを漂わせます。 耕された黒土、林床、鋳鉄製の鍋、シガーボックスの概念が続き、ラベンダーとウーロン茶のほのかな香りが漂います。 ミディアムボディのミネラルが絡み合ったアクセントが、まるで無重力のような感覚で口中に漂いますが、赤と黒のフレーバーの層が非常に強烈で、シルトのような細かいタンニンのしっかりしたテクスチャーに支えられ、フィニッシュは素晴らしく香り高く、信じられないほど長く続きます。
ワイン・アドヴォケイト:99点
飲み頃:2024 - 2063
最終試飲日:2018/12/1
シャトー・マルゴー 2016 のテイスティング・ノート
香りは非常に繊細で、複雑性と奥行きがあります。味わいはボリューム感と甘みがあり、特に余韻の長さは驚くほどです。そしてもちろん、偉大な区画のカベルネ・ソーヴィニヨンがワインにこの上ない優雅さをもたらします。がっしりとしていますが、滑らかでエレガントなワインは印象的な余韻の長い後味を持ち、非常に大きな熟成ポテンシャルを持っています。
シャトー・マルゴー 2016 の気候状況
冬はきわめて雨が多く、比較的温暖な気候で、芽吹きは例年より早く、3月の最終週でした。どちらかというと乾燥していた2015年に続き、類似した春の降雨も、多量であったという印象でしたが、実際には、過去30年間の平均雨量と同程度でした。それでもブドウの樹は、たぐい稀な素晴らしい日差しの日々に恵まれ、6月6日と8日の間に開花を迎えました。
夏は乾燥し、日差しの多い気候であったものの、このヴィンテージは、素晴らしい長期熟成の元となる酸のポテンシャルも十分保っています。赤ワイン用ブドウの収穫は、これまでのシャトーの歴史の中で最も分散し、9月23日から10月18日にかけて行われました。
シャトー・マルゴーのワインを見る