シャトー・マルゴー について
シャトー・マルゴーは、初めてボルドーで格付けが行われた1855年に、最高ランクにあたる第1級を獲得したシャトーのひとつです。そして第1級の中でもただ1つだけ、ジロンド県のテイスティングで最高得点にあたる20点満点を付与されたのも、このシャトー・マルゴーでした。シャトー・マルゴーは歴史上に多くその名を刻んでいます。18世紀にはルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだことで瞬く間にその魅力を知れ渡したと言われ、その後の19世紀には文豪のヘミングウェイはマルゴーを愛して幾度となくシャトーに滞在、愛娘にその名を贈ったこともあまりに有名な歴史上の出来事として語られています。5大シャトーの中でも最も高貴でエレガントな女性的な味わいと言われるシャトー・マルゴーは、『ボルドーの女王』『ボルドーの宝石』などと称される程、世界中の人々に崇め愛されているのです。
シャトー・マルゴー2010 の特徴・評価
2010年のシャトー・マルゴーは、深いガーネット色で、ミントっぽさの残るブラックカラント、新しい革の特徴を残し、ソテーしたハーブ、タール、下草、野生の菌類のニュアンスに加え、杉の香りが漂います。 フルボディの味わいは、しっかりとした粒状のタンニンと大胆なフレッシュさの岩のように堅固な構造を持ち、ピンと張った筋肉質の果実を支え、長く素朴な余韻が続きます。
ワイン・アドヴォケイト:98+点
飲み頃:2023 - 2060
最終試飲日:2030/3/6
シャトー・マルゴー 2010 のテイスティング・ノート
シャトー・マルゴー2010年は、怪物ではない巨人と言えます。魔力を感じさせるワイン。クラシカルでいて規格外。ピュアさ、フィネス、優しい後味、爽やかな風味に注目すると実にクラシカル。香りの複雑性、比類なきたくましさは実に規格外です。現代の技術力と厳選に厳選を重ねた努力の結晶という点では「近代的な」ワインです。同時につかの間の流行を超えて生き続けるに違いないそのスタイルとその魅力を思うと、永遠不変のワインと表現できます。辛抱強く待ったほうがよいヴィンテージです。
シャトー・マルゴー 2010 の気候状況
2010年は、2009年と同じ位乾燥しましたが、より涼しかったです。真夏の気温ではないですが、夜は常に涼しかったです。この相対的な涼しさは、乾燥の影響を和らげ、恐らく偉大なテロワールのなんらかの若いブドウの木が品質の許容限度レベルを手に入れることを可能にしました。またすべてのセパージュのアロマの表情に恩恵を与えています。特にソーヴィニヨン・ブランとカベルネにおいて顕著でした。
また乾燥によって酸味における非常に素晴らしいレベルを留めることができています。このことは、高いアルコール度数とのバランスにおいて理想的と言えます。