21世紀の偉大なヴィンテージと並ぶ2016年!
ワイン・アドヴォケイト&ジェームス・サックリング 共に100点満点!
シャトー・ムートン・ロートシルト について
1855年に制定されたメドック格付けの中で、唯一その格付けに変化をもたらしたのが、他でもない、このシャトー・ムートン・ロートシルトです。制定当初、ムートンは第2級に格付けされました。そこから118年後の1973年、4世代の交代を経て努力の末に見事第1級の座に登り詰めたのです。『われ一級になりぬ、かつて二級なりき、されどムートンは昔も今も変わらず』という言葉は、昇格当時、フィリップ男爵が残した言葉として今もなお語り継がれています。
シャトー・ムートン・ロートシルトと言えば、だれもがその象徴となっているアートラベルを思い浮かべることでしょう。毎年変わりコレクターにも愛されるムートンのエチケットの始まりは、シャトー元詰めが始まった1924年に遡ります。長い歴史の中で、フランス国内はもちろん国外からも、ミロやピカソ、シャガールといった著名な芸術家たちのアートをラベルに施すなど、世界中の著名人とタッグを組み、その歴史に残していきました。
また、ムートンは自らのシャトーのワインの品質向上や革新にとどまらず、その活躍の場を世界にも広げていきます。カリフォルニアに進出してロバート・モンダヴィ氏とタッグを組んだオーパス・ワンや、1997年にチリのコンチャ・イ・トロと手を取り生み出したアルマヴィヴァはその大きな功績の一端を担っていると言えるでしょう。
シャトー・ムートン・ロートシルト2016 の特徴・評価
2016年のムートン・ロートシルトは、カベルネ・ソーヴィニヨン 83%、メルロー 15%、カベルネ・フラン 1%、プティ ヴェルド 1% で構成されており、不透明なガーネット紫色をしています。 香りは力強いブラックカラント コーディアル、ブラック ラズベリー、ブルーベリー パイ、溶けたチョコレートの概念とともにグラスからあふれ出してきます。さらに、アニス、樟脳、盛り上がったキルシュ、そして背景にかすかな花の香りの香りが漂います。 フルボディ、凝縮感があり、大胆で、口に含むと完全に魅惑的で、非常にきめの細かいシルトのようなタンニンを持ち、同時にしっかりと巻かれた果実の層がぎっしりと詰まっており、 魔法のように素晴らしい一連のミネラルの輝きで仕上げられています。
ワイン・アドヴォケイト:100点
飲み頃:2022 - 2085
最終試飲日:2019/11/1
シャトー・ムートン・ロートシルト2016 のテイスティング・ノート
完熟した果実の香りがあり、ブルーベリーや完熟カシスのアロマとフローラルな風味がバランスよく混じり合います。徐々にスパイスやタバコのニュアンスも広がり、多彩な香りがより一層エレガントさを際立たせています。アタックから口いっぱいに濃厚で芳醇な味わいが広がり、タンニンは絹のようになめらかで、丸く包み込まれています。黒い果実の豊かな味わいをたっぷり感じる、濃密なテクスチャー。2016年は、その濃密さと肉づきの良さから、21世紀生まれの偉大なるヴィンテージと肩を並べる仕上がりです。
シャトー・ムートン・ロートシルト2016 の気候状況
2016年のポイヤックの天候は極めて湿度の高かった冬と春、極めて乾燥した夏と秋に分かれました。1月には記録的な降水量を記録しましたが、夏に入るとまとまった雨はなく、その影響で果実のサイズは小さいまま、風味の濃度と凝縮度が高まりました。収穫期は絶好のコンディションで収穫が進み、通常通り、区画ごと、品種ごとに分けて醸造し、ロットごとの特性を最大限に際立たせています。
シャトー・ムートン・ロートシルト2016 のラベル情報
ラベルデザインは絵画・彫刻作品はもちろん、映像制作や舞台演出といった分野でもその名を知られる、ウィリアム・ケントリッジ氏が制作。描かれているのは「バッカスの勝利」です。グランヴァンとは、そもそも喜びをもたらす源であり、文化的価値を形成する要素のひとつでもあること、そしてそれには敬意と節度が求められることを表しています。
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