シャトー・マルゴー について
シャトー・マルゴーは、初めてボルドーで格付けが行われた1855年に、最高ランクにあたる第1級を獲得したシャトーのひとつです。そして第1級の中でもただ1つだけ、ジロンド県のテイスティングで最高得点にあたる20点満点を付与されたのも、このシャトー・マルゴーでした。シャトー・マルゴーは歴史上に多くその名を刻んでいます。18世紀にはルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだことで瞬く間にその魅力を知れ渡したと言われ、その後の19世紀には文豪のヘミングウェイはマルゴーを愛して幾度となくシャトーに滞在、愛娘にその名を贈ったこともあまりに有名な歴史上の出来事として語られています。5大シャトーの中でも最も高貴でエレガントな女性的な味わいと言われるシャトー・マルゴーは、『ボルドーの女王』『ボルドーの宝石』などと称される程、世界中の人々に崇め愛されているのです。
シャトー・マルゴー2013 の特徴・評価
2013年のシャトー マルゴーは魅力的なブーケを持っており、他の最近のヴィンテージの樽の中での状態と比較すると、素朴なスタイルに見え、黒と赤の果実、月桂樹の葉、杉の混合物が感じられます。 カベルネ・ソーヴィニヨンが強く感じられますが、最終ブレンドの 97% が含まれていることを考えれば、驚くことではありません。 味わいはミディアムボディで、上質なタンニンと心地良い酸味の継ぎ目があります。 故ポール・ポンタリエ氏がこれまでに造った最高のシャトー・マルゴーにはかないませんが、ヴィンテージとしては称賛に値し、後味に黒胡椒とミントの含みが残り、フィニッシュに向けて調和と落ち着きが感じられます。 今後15年間は楽しめるポテンシャルを秘めています。ただし、それ以上の期間の熟成は今は保証はできません。
ワイン・アドヴォケイト:91点
飲み頃:2018 - 2032
最終試飲日:2016/10/29
シャトー・マルゴー 2013 の気候状況
難しいヴィンテージこそ、何が起ころうとも偉大なテロワールがその驚くべき卓越した力を示してくれます。その偉力すべてを知ることはできませんが、2013年もこの法則どおりでした。
そのひとつに早熟性が挙げられます。シャトーの最良区画に育つカベルネは、メドックで最も早熟な区画であり、急きょ始まった収穫の前にはすでに、高レベルな熟度に達していました。理想的な熟度に達するにはわずかに4、5日足りない程度でした。その他の理由は、これからもずっと謎かもしれません。偉大なテロワールの特異性を見抜くことは容易ではないのです。
シャトー・マルゴー2013年は偉大なヴィンテージであるという強気なことは言いません。私たちはこのワインが困難な状況下で生まれたことを知っているからです。とはいえ、私たちは21世紀の初めに、現在でき得る限りの配慮と入念さ、尽力をもって、このヴィンテージの誕生に携わるという大役を任されました。シャトー・マルゴー2013年の存在は、こうした努力の証となるでしょう。
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