シャトー・マルゴー について
シャトー・マルゴーは、初めてボルドーで格付けが行われた1855年に、最高ランクにあたる第1級を獲得したシャトーのひとつです。そして第1級の中でもただ1つだけ、ジロンド県のテイスティングで最高得点にあたる20点満点を付与されたのも、このシャトー・マルゴーでした。シャトー・マルゴーは歴史上に多くその名を刻んでいます。18世紀にはルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだことで瞬く間にその魅力を知れ渡したと言われ、その後の19世紀には文豪のヘミングウェイはマルゴーを愛して幾度となくシャトーに滞在、愛娘にその名を贈ったこともあまりに有名な歴史上の出来事として語られています。5大シャトーの中でも最も高貴でエレガントな女性的な味わいと言われるシャトー・マルゴーは、『ボルドーの女王』『ボルドーの宝石』などと称される程、世界中の人々に崇め愛されているのです。
シャトー・マルゴー2005 の特徴・評価
2005年のシャトー マルゴーは、カベルネ・ソーヴィニヨン85%、メルロー 15%のブレンドです。ブラックカラント、ビロードのような新しいサドル レザー、春の花、スパイスの贅沢な香りがグラスから立ち上ります。 このミディアムからフルボディの、純粋で雄大なワインでは、すでに果実味の裏に壮大な味わいが隠されているようなポテンシャルを感じることができます。 この凝縮した濃密でありながら、驚くほどエレガントで多層的なワインは、45 秒以上の余韻を持っていきます。 それは徐々にクレッシェンドに従うようにフィナーレに向かってできあがっていきます。 すでにその素晴らしいポテンシャルを感じることはできますが、さらに5~10年を待つことでさらに良くなり、少なくとも25年以上持続するのは間違いないでしょう。
ワイン・アドヴォケイト:98+点
飲み頃:2020 - 2050
最終試飲日:2015/6/29
シャトー・マルゴー 2005 のテイスティング・ノート
崇高とされる要素のすべてが整っています。香りのフィネス、優美さ、深みは他に類を見ない品質。これはテロワール独自のものであり、夢のようなヴィンテージ数点にしか認められない特性です。またアルコールの力強さもあります。凝縮性も素晴らしく、2000年、いいえ、2003年にさえ優るレベル。
まず、色調にその凝縮性の高さをうかがい知ることができます。前代未聞の力強い色。また、味わいに関しては、並外れた濃密さと余韻を有しています。それでもたくましさがむやみに主張するわけではなく、美味しさや調和が生きています。このバランスの良さは無論カベルネ・ソーヴィニヨン(アッサンブラージュの85パーセント)によるものです。カベルネは、アルコール度数は13度を超す事はなく、それでいて申し分ない熟度に実りました。唯一ブレンドに加えられたメルロ(アッサンブラージュの8パーセント)は、すべて度数が14度に達しなかったものです。永遠に生き続けるつくりのワインです。最初のボトルを開けるのもさらに数年待つことをお勧めします。
シャトー・マルゴーのワインを見る