ワイン・アドヴォケイト&ジェームス・サックリング&ジェブ・ダナック
3つの100点満点を獲得した、近年稀にみる最高傑作ヴィンテージ!
シャトー・マルゴー について
シャトー・マルゴーは、初めてボルドーで格付けが行われた1855年に、最高ランクにあたる第1級を獲得したシャトーのひとつです。そして第1級の中でもただ1つだけ、ジロンド県のテイスティングで最高得点にあたる20点満点を付与されたのも、このシャトー・マルゴーでした。シャトー・マルゴーは歴史上に多くその名を刻んでいます。18世紀にはルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人が宮廷に持ち込んだことで瞬く間にその魅力を知れ渡したと言われ、その後の19世紀には文豪のヘミングウェイはマルゴーを愛して幾度となくシャトーに滞在、愛娘にその名を贈ったこともあまりに有名な歴史上の出来事として語られています。5大シャトーの中でも最も高貴でエレガントな女性的な味わいと言われるシャトー・マルゴーは、『ボルドーの女王』『ボルドーの宝石』などと称される程、世界中の人々に崇め愛されているのです。
シャトー・マルゴー2018 ワイン・アドヴォケイトでの評価
2018年のシャトー・マルゴーは、カベルネ・ソーヴィニヨン90%、メルロー4%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%で構成されており、今年の収穫量の36%をファーストラベルに使用しています。 ワインのpHは3.8、アルコール度は14%です。 深い紫がかった黒色で、ゆっくりと広がり、クレーム・ド・カシス、野生のブルーベリー、黒い森のケーキの魅惑的な香りが現れ、スグリのゼリー、ローズオイル、ダークチョコレート、シダーチェストの香りに加え、スターアニスのタッチが加わります。 ミディアムからフルボディの味わいは、贅沢な黒系果実、香り豊かな土と花の層で弾け、絶妙に熟したきめの細かいタンニンと継ぎ目のない新鮮な骨格の岩のように堅固な構造に支えられ、素晴らしい余韻でフィニッシュします。 これは最も魅惑的且つ古典的なマルゴーですが、驚くべきことに、今は親しみやすく、すでに本当に美味しいです。 しかし、その魅力を最大限に楽しむには、少なくとも あと6~8年は地下室に保管し、その後40年以上にわたって変化する様子を観察するポテンシャルを秘めています。
ワイン・アドヴォケイト:100点
飲み頃:2027 - 2067
最終試飲日:2021/4/1
シャトー・マルゴー 2018 のテイスティング・ノート
深みのある美しいルビーの色調。プラムやブラックベリーの凝縮感のある黒系果実の香りに、樽由来のバニラのニュアンス、薔薇やタバコ、土を想わせる深く複雑なアロマが広がります。滑らかなタンニンと活き活きとした酸味、力強い果実味が見事に調和した、長い余韻ある構成力の極めて高い仕上りです。非常に洗練され、濃厚かつ浮遊感のある果実味は、他の追随を許さない出来栄えで飲み手を魅了します。
シャトー・マルゴー 2018 の気候状況
2018年は2018年は20世紀初頭以降で最も暑い年となり、フランスの年平均気温を1.4℃上回る数値を記録しました。この年、マルゴーでは、年始めにあたる冬は平年よりも比較的温暖な天候続きで、2月には凍霜害がいく度か確認されましたが、シャトーの畑に目立った影響は出ていません。
上半期にはたっぷりと雨が降り、ようやく高気圧に覆われて夏らしい天候が戻り、収穫終了まで好天が継続しました。
赤ワイン用ぶどうは絶好の環境を享受しながら9月17日から10月13日にかけて収穫しています。最も早熟なメルロと最も晩熟なカベルネ、それぞれが最適熟度に実るまでに十分な日にちの開きがあり、醸造に取り掛かってからも、それぞれのタンクが必要とする作業を丁寧かつ適時に行なう余裕が持てました。
近年のヴィンテージの中でも最高傑作の1つとされる、品質の優れたグレートヴィンテージに仕上がっています。
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